死刑/森達也

死刑 人は人を殺せる。でも人は、人を救いたいとも思うタイトルどおり「死刑」をテーマとした、ノンフィクションです。

重かった〜。
文章的には難しくないし、わかりやすく書かれていると思います。でも、著者のスタンスがなかなか明確に書かれず(なぜなら、著者自身に迷いがあるから)、「あなたは死刑についてどう思う?」と常に問いかけられている感じで、読むのがしんどかったです。

結論として、著者は死刑存置派です。が、力強く存置を訴えるというより、「僕は、そう。あなたは?」という感じ。
私は……わかりません。まず、現在の明らかな問題点(死刑執行のしかたや冤罪の問題など)を一つ一つ改善していったうえでないと、現状では存置・廃止の結果に開きがありすぎて、どちらも納得できません。逃げ、ですかね?
ただ、死刑の代わりに仮釈放なしの終身刑を、という考え方にはこれまで賛成できませんでした。
だって、たとえば自分勝手な理由で何人も殺した人を税金で生活させるってことですよね? それは納得できませんよ。
でも本書によると、米・ニュージャージー州で死刑廃止法案が可決した際の特別委員が州に提出した報告書に「死刑は終身刑より経費がかかり」とあるとのこと。これ(死刑のほうがお金がかかる)は本当でしょうか? アメリカの場合ですから、日本ではどうかわかりませんけど。
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